HASAMI PORCELAINに触れた時、単なる部分の寄せ集めではない“有機的”な感触を覚えます。日本の伝統的な重箱を思わせる直線と曲線、装飾性を必要としないシンプルな線で構成されるフォルムは、波佐見焼の良さを確実に受け継いでいるのです。
優しい肌触りが魅力的なHASAMI PORCELAINは、使うシーンを選ばない食器として多くの方々に愛されています。
シンプルでスタイリッシュなHASAMI PORCELAINは、波佐見焼と同じ天然の天草陶石から作られる磁器を原料に、独自の比率で陶土を混ぜています。そんな波佐見焼もHASAMI PORCELAINと同じように、歴史の中で姿を変えてきました。
● 開窯当初は陶器を作っていた
波佐見焼は長崎県の波佐見町で生産されている磁器のことを指しますが、かつては陶器を生産していました。そのことが分かったのは平成5年のことで、波佐見の窯で最も古いとされてきた畑ノ原窯跡より、時代の古い登窯が発掘されたのです。調査によって発見された皿や壷、大きな甕はすべて陶器でした。
● 海を渡った「コンプラ瓶」のロマン
酒や醤油を詰めて長崎から輸出されたコンプラ瓶は、別名を蘭瓶と呼び、オランダやポルトガルを相手にしていた金富良商社の名がついたと言われています。そんなコンプラ瓶は、ロシアの文豪やフランスの皇帝に愛され、島国日本と外国を結ぶ架け橋のような存在であったと言っても過言ではありません。
● 庶民に愛された「くらわんか碗」
江戸時代、庶民の食器として人気を集めた器くらわんか碗は、淀川を行き来する船で餅や酒を売っていた商人の言葉「飯くわらんか!酒くわらんか!」から愛称がつきました。商人が使っていた波佐見焼は少し荒い素地ではありましたが、素朴な中に雅さがあるとして、時代を超えて愛されています。